05.12.02:17
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11.14.13:51
携帯から…うさやんv
えーと、以前書いた平うさ第2弾ッスv
リクありがとうございます~(//∀//)
……でも、平子さん出て来ないけどね(汗)
それでもいい方は↓へどぞ☆
「おぉ!喜助、邪魔しとるぞ。」
部屋の扉を開けると、中から見知った人物の声が聞こえてきた。
見ずとも判りきっている。
神出鬼没で‥勝手に部屋へと入る人物といえば、たった一人だからだ。
「…夜一さん、また窓から入ったんスか?たまには玄関から来て下さいよ~。」
――鍵持ってるんスから…。
部屋の真ん中で胡坐をかきながら、煎餅をボリボリと食べている幼なじみに言う。
「なんじゃ、おぬしまで!良いではないか、…この方が近いし楽じゃからのぅ。」
・・・確かに近い。しかし楽かと訊かれると…。
「…そぅ思ってるのは夜一さんだけッスよ。」
豪快に笑いながらあっけらかんとしている夜一に、思わず溜め息と共に愚痴を零す。
彼女の部屋は喜助の部屋の真向いにある。
…つまり、その間を飛び越えて部屋へとやって来てるのである。
夜一が良いと言っても…
注意される身にもなって下さいよ~。
想像するだけで頭が痛い。
「まぁ、そんな事はどうでもよい!それよりテーマパークとやらはどうじゃったのじゃ?」
喜助の愚痴は見事にスルーして、夜一は今日の事を尋ねてきた。
「…おぬしの事じゃから下らないなどと思ぅとるかも知れんが・・・つまらん付き合いでも、存外面白い事もあるやも知れんぞ。」
……たまには人付き合いしたらどうじゃ~。
ニヤニヤと笑いながら、からかい半分な様子で話し掛けてくるが…喜助の事を心配して言ってくれているのだろう。
「―――そう‥かも‥知れませんねぇ…。」
そんな夜一の気持ちを知ってか否か‥
ボソリとそう呟くと、何故か酷く驚いた様子で顔を凝視された。
「・・・・・。」
「・・・・・夜一さん?」
彼女らしかぬ様子に恐る恐る声を掛けてみると…
「喜助!…おぬし何ぞ悪いもんでも食うたのか!?」
この言われようである・・・
しかも…
「――他人に露ほどの関心も持たぬおぬしが…」
などと、はっきり言い放たれ‥酷いいわれ様だなぁと思う。…否定はしないが。
だが、そんな夜一の態度は慣れているので…
「あ!…これお土産ッス。」
気にせずニコニコと笑顔でうさやんのストラップを差し出した。
「ほぅ、おぬしにしては中々気が利いてるではないか。…しかしなんじゃ?やけに目付きの悪いうさぎじゃのぅ。」
ストラップを受け取った夜一はそう評価するのだったが…
「…で、このうさぎが一体何なのじゃ?」
相変わらずお見通しの様子で、その先を促してくる。
「・・・実はッスね…僕、このうさやんに一目惚れしちゃったんですv」
喜助も夜一に向き直ると、同じストラップをちょこんと顔の前に掲げて‥そう告白した。
わずかに頬を染め‥格好いいでしょ~と言いながらうさやんとやらを動かしてる喜助を前に…
「・・・おぬしが変人だとは知っとったが…そこまでとはのぅ。」
人が愛せぬからと‥兎にはしるとはな……
そうぼやくと、「…幸せにな・・」と立ち去ろうとするので慌てて引き止めた。
「すみませんッス‥冗談ですって!話しますから、ねっ。見捨てないで下さいな~!」
観念して謝ると、夜一は満足そうな笑みを浮かべて喜助の元へ戻ってきたので、今日あった出来事を粗方説明したのだった。
「・・成る程のぅ、ようはその着ぐるみの者に惚れたわけか。…で、どんな奴なのじゃ?」
「えぇと、関西弁で…可笑しな人でしたよ。…あとは綺麗な…金髪が印象的でしたッス。」
「ほぅ…名はなんと申す?」
「さぁ?」
「……何処ぞの者なのじゃ?」
「何処ッスかねぇ~?」
顔はおろか、名前も知らぬと飄々と話す喜助に‥夜一はあからさまにつまらなそうにした。
「・・・なんじゃ、何も知らんのではないか。先が思いやられる話じゃのぅ。」
そんな夜一を一瞥すると、
「そうですかね~?…僕はまたすぐに会える気がするんスよん。」
意味ありげな笑みを浮かべて、僕の勘って結構当たるんですよ…と楽しげに呟く姿は、まるで新しい玩具を見付けた子供の様で・・・
「本当に先が思いやられるわ…。」
喜助に聞こえぬ様に、そう呟くと…噂のうさやんとやらに同情する夜一であった。
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